2017年9月14日、東京・高円寺にある銭湯《小杉湯》で、格闘ゲームの招待制エキシビションマッチ《風呂餓狼(仮)》が開催された。

 

《風呂餓狼(仮)》は日本初であろう、銭湯の風呂場での開催という挑戦的なイベント。

 

扱われたタイトルは2つ、《餓狼 MARK OF THE WOLVES(略称:餓狼MOW)》と《ザ・キング・オブ・ファイターズ XIV(略称:KOF14)》。

参加メンバーは中野ブロードウェイ4Fのゲームセンター《中野TRF》を拠点とする強者たちだ。
イベントにも銘打ってある通り、浴槽にはお湯が張られ、大会中は水着着用でミルク風呂と水風呂に入り放題となっていた。

水風呂と交代浴で健康に

入浴例

 

 

入浴中も大会の模様を見ることが出来るので、試合中の参加者は水着の観戦者に見守られる構図となっていた。

趣深い絵面である

 

試合に負けた選手がその場で服を脱ぎ出し、「もう温まるしかねえ!」と風呂に飛び込む事も。

負けた選手のアロハシャツが脱ぎ捨てられると歓声が

 

弱いとされるキャラクターが強いとされているキャラクターに勝利するシーンでは、風呂の中の観戦者からバシャバシャという水音と共に拍手が起こった。応援の道具として水が使えるというのもこのイベントの醍醐味ではないだろうか。

 

《フロープレイ台》ならぬフリープレイ台も設置され、ニンテンドースイッチで《ウルトラストリートファイター2》を自由に遊ぶことが出来るようになっていた。

風呂場でのゲームイベントということで、対戦時に選ばれるステージは銭湯が舞台になっているエドモンド本田ステージばかりだった。

 

《銭湯・小杉湯の男湯》にこだまするエドモンド本田ステージのBGM。たぶん世界初

 

大会の結果は・・・

大会の結果はイベントの主催者《コロッサス》氏が餓狼MOWの部を優勝。KOF14の部でもシャンプー中に決勝戦に呼び出されてしまうというハプニングを乗り越え優勝。そして、二冠を達成という衝撃的なものに。

 


筋書きでは最後の表彰式で参加者たちが優勝者に炭酸水をかける予定だったとのこと。
しかし、自分の主催した大会で優勝を勝ち取ってしまった《コロッサス》氏は自分が炭酸水をかけられる事に…。

 

参加者からの祝福(液体)をその身体に受けながら《風呂餓狼(仮)》は無事終了した。

 

一人で行うよりも二人で、二人よりも複数人のほうが楽しい…

入浴とゲーム大会はその点で共通項を持っているのではないか。

そんな思いを抱いてしまうが、これらは本来両立が不可能なものだ。

しかし、今回のイベントでは出会うはずがない2つを主催者、参加者の情熱と努力により引き合わせてしまった。

 

《もちろんお湯もはります。大会でかいた汗をさっぱり流すもよし。温まりすぎた頭を水風呂で冷やすもよしの奇跡のマリアージュ。》と告知されていた通り、入浴とゲーム大会が見事に調和した、熱くてユニークなイベントだった。

《風呂餓狼(仮)》はゲームの新しい楽しみ方を教えてくれる新感覚のイベントとして、歴史に残るものになったはずだ。

 

今回の大会で遊ばれた《餓狼MOW》は、1999年にアーケード版が登場してから、今なお世界中のプレイヤーから支持される名作だ。プレイステーション4、PSVita、ニンテンドースイッチでダウンロード販売中。興味が湧いた方はプレイしてみて欲しい。

《餓狼MOW》と《幕末浪漫第二幕 月華の剣士~月に咲く華、散りゆく花~》 の合同大会、《星華饗宴》の次回開催が2018年2月10日に予定されているのでそちらも楽しみにしていただきたい。

 

http://www13.plala.or.jp/Kosugiyu/

開催場所となった《銭湯・小杉湯》さんのホームページ。

《銭湯・小杉湯》さんはWifiが使用可能であったり現代的でありながら趣のある銭湯だ。

ぜひ、高円寺に立ち寄りの際は入浴を検討していただきたい。

 

※本来、風呂場でのゲーム、電子機器の使用は感電するおそれがあり大変危険です。